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日本銀行のシンボルマーク

正面玄関入口の青銅製紋章
咆える2頭の雄ライオンが6個の千両箱を踏まえて後足で立ち、日本銀行のシンボルマーク「めだま」を抱えてる

日本銀行本店


 1882(明治15)年に発布された日本銀行条令によって日本銀行が創立され、この地に建設されることになった。

sketch

中央奥は新館。右奥は増築建物。さらにその奥に見える超高層は三井タワー(39F)
2008.1.6 鉛筆・透明水彩

 明治初期の国家的重要建物は御雇外国人の建築家による建物であった。日本人建築家の誕生と活躍は明治中期からで、その国家的プロジェクトの最初の建物がこの日本銀行である。
設計は後に東京駅の設計も手がけた辰野金吾、工部大学校(現・東京大学工学部)造家学科一期生の登場である。
この地域はかつては「金座」といわれた歴史上貨幣に縁の深い土地で、1896(明治29)年に完成、それまでの永代橋際にあった建物から移転した。石積みの外装による煉瓦造りで、ネオバロック様式の重厚にして端正な印象を与えている。外観はベルギーの中央銀行を模範に設計したと言われ、辰野の多用する赤煉瓦と白い石によるデザインではない。
関東大震災でも崩壊することはなかったが、丸屋根は延焼してしまったので、現在のものはその後に復元したものである。1974年には国の重要文化財にも指定されている。
なお、東側の増築部分は辰野金吾の下で学んだ長野宇平治による設計で、本館のイメージをよく捉えて増築されている。完成は1937(昭和12)年で、辰野はすでにいない。



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