まがりやづくり【曲屋造り】


建築大辞典(彰国社)より

  1. 岩手県下に多く見られる草葺き民家形式の一、平面L字形、突出部は広い厩で主屋の土間とつながる。接合部の屋根の谷は洞(ほら)といわれる。厩の大きさは2間×2間以上で通常は「まや」と「こまや」に分かれる。史料の上ではすでに近世初期にあったことが知られている。平面の輪郭は中門造りと同じであるが、突出部の機能と平面は異なる。

  2. 茨城県地方の民家で、平面がL字形のもの。 突出部は土間又は座敷で「曲り」といわれる。「曲がり付き」ともいう。

  3. 東京都東部や千葉県西部の民家において平面L字形のもの。突出部は主屋の土間の延長で物置として使われる。2階を設けることがある。「鍵屋」ともいう。



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