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秩父の夜祭


 12月3日は秩父夜祭の大祭の日だ、とのことで見物してきた。京都(祇園祭)、飛騨(高山祭)と並ぶ日本三大曳山祭に数えられているものである。

秩父札所13番・旗下山慈眼寺

 山車の練り歩く通りに行く前に、札所で有名な秩父だからその一つ「十三番札所」をまずは表敬訪問。

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 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

 明治11年(1878)に秩父大火があったそうで明治34年(1901)に再建されたもの。以前と比べてかなり規模は縮小されたとのことだが、華麗な装飾でキュートな姿の観音堂・・・ちょっと山車のプロポーションを連想させる。右手の庇は薬師堂で、中には回転して礼拝すると読誦したと同じ功徳があるといわれる、大きな輪蔵形式の経庫が鎮座していた。 大祭の日だから描いていても何となく騒がしい雰囲気で、気は焦るばかり・・・・

屋台の曳き廻し

 山車は市のメインストリートのうち、上町・中町・本町を中心にした南北1km弱の範囲を笠鉾・屋台の6台が曳き廻される。

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秩父屋台のうち最も古いといわれる宮地屋台か?  4台の屋台で最大の中町屋台 総重量14トン
 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

 秩父は北に流れる荒川の右岸に広がる街。だから東西方向は坂道となる。その坂道を重い屋台が登ってくる。屋台の裏で演奏する屋台囃子が綱の力を束ねているのか?

笠鉾の巡行
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漆黒漆に黄金色飾り金物、更に極彩色の彫刻をまとった中近笠鉾 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

ちょっと小型に見えても総重量15トンというもの。バランスをとるために重石でも載せているのだろうか?

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 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

世話役の家の前で小休止。

屋台曳き踊り
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本町屋台の「屋台曳き踊り」 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

各町内毎に街の辻で屋台を止めて、長唄演奏と踊りによる「曳き踊り」という所作事(しょさごと・歌舞伎の舞踊曲)を披露する。

ギリ廻し
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下郷笠鉾の「ギリ廻し」 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

6基の笠鉾・屋台の中で最大級、総重量20トンの楼閣形式のもの。他のものと異なり、白木造りなので神々しさの異彩を放つ。それが方向転換となると小太鼓のリズムも最高潮。音を合図に大きく傾き一気に廻される。このことを「ギリ廻し」と呼ぶそうだ。この先は秩父の総社、秩父神社。一気に境内へ宮参りか?

山車の上の囃し手
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山車の上で掛け声をかける囃し手 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

 山車に乗っている紅白の襦袢姿の男衆は、囃し手とよばれる祭りの花形。扇子を持って「ホーイヤー?ホーリャー?」の掛け声。

秩父神社へ宮参り

 境内に入ると屋台を本宮山門に向けて体制を整える。大きく前に傾き、この所作がちょうど挨拶をしているよう!!(初めはそう思っていた)

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本宮山門前のご挨拶? 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

 境内へは鳥居がある参道正面からは入れない。脇から入るので本宮山門正面に向くためには「ギリ廻し」をすることになる。
(ギリ廻し手順以下の通り)

1) 男衆が角材を山車の下に差し込み傾ける。
2) その下に回転させるための心棒を立てて総出で横に向きを変える。
3) そしてまた山車を傾け、差し込んだ回転軸を取り出す。

「宮地屋台」のギリ廻し

秩父祭山車最大の「下郷笠鉾」と入れ替わるようにして、6台の山車のうち最古といわれる「宮地屋台」が宮参りに現れた。そのギリ廻しのスライドショーをご覧下さい。(点検工事中)

山車の後に続く駕籠の休憩
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宮参りで一時のご休憩 2014.12.3 鉛筆・透明水彩

 山車の曳き廻しには長い綱、山車の中で演奏する囃子の音・上に乗った囃し手の掛け声は目立って一目瞭然。しかし山車屋台の後ろに御神酒と果物や花々を載せた駕籠が粛粛と続く。宮参りなのに小休止とは・・・神様への貢ぎ物ではないんですね。 ネットで調べたらこの駕籠を「ちゃびん」と呼ぶそうだ。引手・囃し手たちへのお給仕役だろうか?


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