太田市は多彩な顔をもった街だ。自動車に関心のある方は「富士重工」、飛行機好きは「中島飛行機」、お寺好きには「呑龍さん」、歴史好きは「新田義貞」・・・色々思い浮かべるだろう。そんな街の旧道を歩いていたら「旧日光例幣使道」と云う石碑を見つけた。宿場町でもあるんだね。そして側を流れる川がやたらと綺麗に整備されているので、誘われるように歩いてみると・・・。
ゆったりと流れる穏やかな川。川の名前を尋ねたら「やせがわ」?「痩せ川?」水量たっぷりなのに不思議な名前・・・。しかしこの川は「八瀬川」が正式名で、太田市内を南下する用水路だった。所々に水面まで下りられる階段が用意されているから、生活用水としての役割を担っていたのだろうか。
桜の名所のようで見事な桜の枝振りだがその時期は過ぎ、今はアヤメが盛んに咲き誇っていた。
太田市は北の「渡良瀬川」と南の利根川に挟まれた都市である。この川は渡良瀬川から取水し、市内を縦横に流れ、潤して利根川に排出される。まさに生活に必須の用水路だった。その水利を仕切るのがこの水門である。
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